Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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いしをのせたくるま

石をのせた車

小川 未明

Lesen Sie 石をのせた車 (いしをのせたくるま) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.082 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

「俺は、一日じゅう人の顔さえ見れば、哀れっぽい声を出せるだけ絞り出して、頭を下げられるだけ低く下げて頼んでみたが、これんばかりしかもらわなかった。」と、あばた面の乞食が銭を算えながらいっていました。すると一人の脊の高い、青い顔をした乞食が、

「俺は、一日じゅうびっこのまねをして町じゅうを歩きまわったが、やっと、こればかりしかもらわなかった。」と、やはり銭を掌にのせて、見つめながら話していました。

少年は、黙ってそばに小さくなって、みんなの話をきいていましたが、脊の高いのが、

「やい、小僧、おまえは、いくら今日もらってきたか。」と、大きな声でふいに尋ねました。

少年は、正直に、その日もらってきた金の高を話しますと、みんなは、びっくりして目をみはりました。

「小僧、だれに話をつけて、俺の縄張り内を荒らしゃあがったか。その金を、みんなここへ出してしまえ。」と、脊の高いのは少年をにらみつけていいました。

少年は、もうすこし金がたまったら、それを旅費にして、西の方の温泉場をさして、出かけるつもりでいましたやさきでありましたから、死んでもこの金は出されないと思っていました。