Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

いしべいゆうれい

石塀幽霊

大阪 圭吉

Lesen Sie 石塀幽霊 (いしべいゆうれい) von 大阪 圭吉 (おおさかけいきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.907 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

いいかい。さあ歩こう」

雄太郎君と蜂須賀巡査は、まるで狐にでも憑かれたような気持で歩きだした。……五間……十間……十五間……もう秋森家の表門迄は、余すところ五間、だがそれも軈て……四間……三間……と、ああ、とうとう奇蹟が現れた!

まだ被害者の倒れていた位置までは三間近くもあろうと云うのに、カーブを越して三十間も向うのアパートの前にある筈の赤いポストが、いともクッキリと、鮮かな姿を石塀の蔭から現わし始めた。そして三人が前進するに従って、その姿は段々と完全に、そして遂に石塀の蔭から離れた。と、なんと云う事だ。そのポストに重なるようにして、もう一つ同じようなポストが見えだして来たのだ。そして三人が表門の前に立った時には、二つの赤いポストがヒョッコリ並んで三十間の彼方に立っていた。雄太郎君は軽い眩暈を覚えて思わず眼を閉じた。と不意に喬介が云った。

「見給え、郵便屋の双生児がやって来る!」

――全く、見れば霜降りの服を着て、大きな黒い鞄を掛けたグロテスクな郵便屋の双生児がポストの側からだんだんこちらへやって来る! だが、不思議にもその双生児は、三人に近付くに従って双生児からだんだん重なって一人になりはじめた。