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Japanische Klassiker mit Furigana

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いしかりがわ

石狩川

本庄 陸男

Lesen Sie 石狩川 (いしかりがわ) von 本庄 陸男 (ほんじょうむつお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 253.535 Zeichen · 506 Bildschirme

Aozora Bunko

「おい、こら――」と彼は守衛がかりの男をいきなり呼びつけて云った、きいきい軋むような声であった、「わからんか、俥を呼べえ――禄ぬすッとめが、走らんか――」

そして鼻ひげを捻りあげてじろッと阿賀妻の顔を見た。短かい顎でこちらを示し、傍らの下役にたずねた。

「それ、何じゃ」

問われた守衛はだまって、間が悪そうにうす笑いした。

「目障りじゃないか――何か用か?」と、太った男はズボンをずりあげた。

「開拓使貫属――」と、そう云いながら、阿賀妻は相手の眼をまッ直ぐに注視して一足前に進んだ。役人は嘲けるように云った。

「なにイ?――」

彼は、白い、指の短かい、円いような手を耳に当ててひらひらさせた。

「開拓使貫属」と阿賀妻は繰りかえした。

「ほほう――おもしろい、開拓使貫属とは、かく云う開拓使権中主典たる鈴木隆助、只今はじめてうけたまわった、見受けたところ、おぬしはアイノの家臣ででもあるのか、大名の居らんところには家臣団も居らんはずじゃが――蝦夷人の大名があったや否やについては一向に存じとらんが、おぬしらどうじゃ? 太政官のお達しにその様なことが見えたかな、とんと存ぜんな、降伏人どもは除族されとる、従ってあそこには貫属があろうわけはないぞ、はッはッは――自体そなたはどこから見えられた? 気狂いの、謀叛人の、あの丸山作楽の、おぬ