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Japanische Klassiker mit Furigana

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すずりとすみ

硯と墨

中谷 宇吉郎

Lesen Sie 硯と墨 (すずりとすみ) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.996 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

昔から名硯と称せられるものには、いろいろ伝説的な説明が沢山あるが、それらは大概支那の古い文献から伝わったものである。そういういわば伝説を、この研究では、客観的に確かめたのである。墨と硯との間の摩擦係数、墨のおり方、粒子の大きさなどを調べてみると、それ等が硯によって著しく異なることがわかったのである。

磨墨の研究をするとなると、まず一定の圧力及び速度で墨を磨る装置を作る必要があるが、それはそのつもりで考案すれば比較的簡単に出来る。それでまずそういう装置を作って実験をした。墨が硯上を往復運動をして、三十分間に延べ三百メートル動いたところで、一回磨り終ったことにして、その墨汁の性質を調べた。硯は雨端石と紫雲石とのものを験し、他に真鍮の硯と鉄の硯とを特に作らせて、合計四種類について調べてみた。金属製の硯は唐の銅硯などという特殊のものの他、昔からあまり使われていないが、この研究でも、いろいろな点で石の硯より劣っていることが確かめられた。

この実験ではいろいろな量を測る必要があるが、そのうちで墨の粒子の大きさは、前の墨流しの時と同様にして測ればよい。三十分間に墨のおりた量も知る必要があるが、これは磨る前と後とで墨の目方を測って、その差から出せばよいはずである。