Japanische Klassiker mit Furigana
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ごのてなおりひょう
碁の手直り表
菊池 寛
Lesen Sie 碁の手直り表 (ごのてなおりひょう) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.370 Zeichen · 7 Bildschirme
そして、三目になった。ところが三目でも自分が勝った。二月の初旬に、彼は入院の準備を始めていた。そして、入院したら暫く会えないことを憂いてか、大阪にいる老父を訪ねて行った。帰って来たのは、六日か七日である。
八日の晩に会ったとき、直木は非常に憔悴していた。いつもは(一番やろう)と云って、自分が誘うのであるが、その日は直木の容子が、あまりに悪そうなので、自分が控えていると、直木の方が(一番やろうか)と云った。
最初は、直木は中央に大模様を作って、自分は策の施しようがない気がした。しかし、打っている内に、直木の石は、バラバラになって、自分は大勝した。横に見ていた人が、直木をからかった。自分は、直木の病勢が、わるいのを知っていたから、勝ってもちっともうれしくなかったので、その人がからかわなければいいがと思ったが、その人はいつも直木と冗談半分に喧嘩をしている人なので、いつもの通り直木をひやかした。
「茲は、俺の家だ。茲へ来て、主人たる俺をからかう奴があるか」と、云って、怒っていた。むろん、冗談ではあったが。
その日、入院するつもりであったらしいが遅くなったのでよした。