Japanische Klassiker mit Furigana
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ひぶん
碑文
豊島 与志雄
Lesen Sie 碑文 (ひぶん) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.294 Zeichen · 27 Bildschirme
崔冷紅は墓参りにおもな時間を費しました。曹新は散歩ばかりしました。徐和は鄭重な物腰で家事を取締りました。そして一家の空気が、中心のない寂寥なものになりかけました。
その時、葬儀がすんでから半月ばかりたった頃ですが、崔之庚はふいにいい出しました。
「庭の池に水をいれて、金魚を泳がしてみたいと、故人がいっていた。面白い思いつきだ。それを果してみよう。故人生前の希望だから、なるべく家人だけの手でやりたい。日数はどれだけかかってもよろしい。」
広庭には粗らな木の植込の中に、※(「敖/耳」、第4水準2-85-13)牙な太湖石がさまざまに積み重ねられていまして、奇体な雲形を至る所に現出し、或は仙人を、或は昇竜を、或は怪獣を、彷彿せしむるものがありました。そして彼方に小亭があり、笹の茂みが背景となっていました。
その太湖石の重畳の間に、深さ三四尺の空地が延びていて、熊笹や雑草が周縁に生えていました。この池を掘り拡げ、掘り深め、底をセメントで固めて水を張り、赤や緋の魚を放とうというのであります。
日数の制眼はなく、下男達は隙にあかして仕事にかかりました。崔之庚は時々出て来て指図し、池の形状について曹新にも意見を求めました。