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Japanische Klassiker mit Furigana

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じんじゃごうしにかんするいけん

神社合祀に関する意見

南方 熊楠

Lesen Sie 神社合祀に関する意見 (じんじゃごうしにかんするいけん) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.819 Zeichen · 64 Bildschirme

Aozora Bunko

後白河帝が、脱位ののち本宮へ御幸三十二度の時御前にて、

『玉葉』   忘るなよ雲は都を隔つともなれて久しき三熊野の月

巫祝に託して、神詠の御答えに、

暫くもいかが忘れん君を守る心くもらぬ三熊野の月

また後鳥羽上皇は、本宮焼けてのちの歳の内に遷宮侍りしに参りあいたまいて、

『熊野略記』 契りあらば嬉しくかかる折にあひぬ忘るな神も行末の空

万乗の至尊をもって、その正遷宮の折にあいたまいしを、かくばかり御喜悦ありしなり。しかるに、在来の社殿、音無川の小島に在せしが、去る二十二年の大水に諸神体、神宝、古文書とともにことごとく流失し、只今は従来の地と全く異なる地に立ちあり。万事万物新しき物のみで、露軍より分捕の大砲など社前に並べあるも、これは器械で製造し得べく、また、ことにより外国人の悪感を買うの具とも成りぬべし。

これに反し、流失せし旧社殿跡地の周囲に群生せる老大樹林こそ、古え、聖帝、名相、忠臣、勇士、貴嬪、歌仙が、心を澄ましてその下に敬神の実を挙げられたる旧蹟、これぞ伊勢、八幡の諸廟と並んでわが国の誇りともすべき物なるを、一昨夏神主の社宅を造るとて目星き老樹ことごとく伐り倒さる。