Japanische Klassiker mit Furigana
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じんじゃごうしにかんするいけん
神社合祀に関する意見
南方 熊楠
Lesen Sie 神社合祀に関する意見 (じんじゃごうしにかんするいけん) von 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.819 Zeichen · 64 Bildschirme
その諸神体を、わずかに残れる最劣等の神社に抛り込み、全村無神のありさまにて祭祀も三年来中止す。故にその村から他処へ奉公に出る若者ら、たまたま自村に帰るも面白味なければとて永く帰省せず。芳養村も由緒ある古社を一切合祀せしゆえ、長さ三里ばかりの細長き谷中の小民、何の楽しみもなく村外へ流浪して還らぬ者多く、その地第一の豪農すら農稼に人を傭うに由なく非常に困り、よって人気直しに私に諸社を神体なしに再興せり。もって合祀がいかに愛郷心を殺減するかを見るべし。神職が無慙不義にして、私慾のために諸神社を検挙し撲滅するより、愛国心など説くも誰も傾聴せぬは、上にすでに述べたり。例せば、西牟婁郡高瀬という大字の神職は、かつて監守盗罪で処刑されたる者なり。自分の社へ他の諸社を合祀せしめて、その復旧を防がんと念を入れて自大字の壮丁を傭い、他大字の合祀趾の諸社殿を破壊せしめしに、到る処他大字の壮漢に逆撃されて大敗し、それより大いに感情を悪くし、すでに復社したる社二、三あり。君子交り絶えて悪声を放たずと言うに、自己の些細な給料を増さんとて、昨日まで奉祀して衣食の恩を受けたる神の社殿を、人を傭いてまでも滅却せんとする前科者の神職あるも、昭代の逸事か。