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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんぴこんちゅうかん

神秘昆虫館

国枝 史郎

Lesen Sie 神秘昆虫館 (しんぴこんちゅうかん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.803 Zeichen · 213 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし不思議にも智的に見える。学殖は相当深いらしい。筒袖を着て伊賀袴を穿き、松葉杖をついている。年は二十七、八でもあろう。

桔梗様は昆虫館主人の娘、吉次は館主の助手なのである。

「吉次や、そうだよ、お父様はね、あの雄蝶をなくして以来、ずっと不機嫌におなりなすったのだよ」桔梗様の声は憂わしそうである。

「私は不思議でなりませんなあ」吉次は松葉杖を突き代えたが、「だってそうじゃアございませんか、尋常な蝶ではございませんのに、どこかへ消えてなくなったなんて。……」

「でも本当だから仕方がないよ。現在蝶はいないんだからね」

「どうやら先生のお言葉によると、盗まれたように思われますが、さあはたしてそうでしょうか?」

「そうねえ、それはこの妾にも、どうもはっきり解らないよ」

「ねえお嬢様、ようございますか、あの永生の蝶と来ては、盗めるものではございませんよ。こうも厳重に私達が、お守りをしているのですからね。それにお山は要害堅固、忍び込むことなんか出来ません」

「ところがそうばかりも云えないようだよ」いよいよ桔梗様は不安らしく、「この頃お父様問わず語りに『恐ろしい敵が現われた』