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Japanische Klassiker mit Furigana

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しんろのまき

神鷺之巻

泉 鏡花

Lesen Sie 神鷺之巻 (しんろのまき) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.672 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

すぐに榎の根を、草へ下りて、おとなしく控え待った。

枝がくれに、ひらひらと伸び縮みする……というと蛇体にきこえる、と悪い。細りした姿で、薄い色の褄を引上げ、腰紐を直し、伊達巻をしめながら、襟を掻合わせ掻合わせするのが、茂りの彼方に枝透いて、簾越に薬玉が消えんとする。

やがて、向直って階を下りて来た。引合わせている袖の下が、脇明を洩れるまで、ふっくりと、やや円い。

牡丹を抱いた白鷺の風情である。

見まい。

「水をのみます。小県さん、私……息が切れる。」

と、すぐその榎の根の湧水に、きように褄を膝に挟んで、うつむけにもならず尋常に二の腕をあらわに挿入れた。榎の葉蔭に、手の青い脈を流れて、すぐ咽喉へ通りそうに見えたが、掬もうとすると、掌が薄く、玉の数珠のように、雫が切れて皆溢れる。

「両掌でなさい、両掌で……明神様の水でしょう。野郎に見得も何にもいりゃしません。」

「はい、いいえ。」

膝の上へ、胸をかくして折りかけた袖を圧え、やっぱり腹部を蔽うた、その片手を離さない。

「だって、両掌を突込まないじゃ、いけないじゃありませんか。」

「ええ、あの柄杓があるんですけど。