Japanische Klassiker mit Furigana
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かていしゅうかんのおしえをろんず
福沢諭吉家族論集
福沢 諭吉
Lesen Sie 福沢諭吉家族論集 (かていしゅうかんのおしえをろんず) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.942 Zeichen · 66 Bildschirme
家庭習慣の教えを論ず
人間の腹より生まれ出でたるものは、犬にもあらずまた豕にもあらず、取りも直さず人間なり。いやしくも人間と名の附く動物なれば、犬豕等の畜類とは自ずから区別なかるべからず。世人が毎度いう通りに、まさしく人は万物の霊にして、生まれ落ちし始めより、種類も違い、階級にも斯くまで区別のあることなれば、その仕事にもまた区別なかるべからず。人に恵まれたる物を食らいて腹を太くし、あるいは駆けまわり、あるいは噛み合いて疲るれば乃ち眠る。これ犬豕が世を渡るの有様にして、いかにも簡易なりというべし。されども人間が世に居て務むべきの仕事は、斯く簡易なるものにあらず、随分数多くして入り込みたるものなり。
大略これを区別すれば、第一に一身を大切にして健康を保つこと。第二に活計の道、渡世の法を求めて衣食住に不自由なく生涯を安全に送ること。第三に子供を養育して一人前の男女となし、二代目の世の中にては、その子の父母となるに差支なきように仕込むことなり。第四に人々相集まりて一国一社会を成し、互いに公利を謀り共益を起こし、力の及ぶだけを尽してその社会の安全幸福を求むること。この四ヶ条の仕事をよくして十分に快楽を覚ゆるは論を俟たずといえども、今また別に求むべきの快楽あり。