Japanische Klassiker mit Furigana
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かていしゅうかんのおしえをろんず
福沢諭吉家族論集
福沢 諭吉
Lesen Sie 福沢諭吉家族論集 (かていしゅうかんのおしえをろんず) von 福沢 諭吉 (ふくざわゆきち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.942 Zeichen · 66 Bildschirme
いやしくも我が一身の内に美ならんか、身外満目の醜美は以て我が美を軽重するに足らず。あるいはこれに反して我が身に一点の醜を包蔵せんか、満天下に無限の醜を放つものあるも、その醜は以て我が醜を浄むるに足らず、また恕するに足らず。されば文明なる西洋諸国の社会にもなお醜行の盛んなるを見聞したらば、幸いに取って以て自省の材料にこそ供すべけれ、いかに自儘なる説を作るも、他の悪事を見て自家の悪事を恕するの口実に用いんとするが如きは、我輩の断じて許さざる所なり。近く比喩を以てこれを示さんに、不品行によりて徳を害するも、虎列剌毒に触れて身を害するも、その害は同様なるべし。然るに今虎列剌の流行に際して我が保身の法を如何するや。天下の人皆病毒に感ず、流行病は天下の流行にして、西洋諸国また然りとのことなれば、もはや我が身も自ら顧みるに遑あらず、共にその毒に伝染して広く世界の人と病苦死生を与にすべしとて、自暴自棄する者あるべきや。我輩未だその人を見ざるのみならず、その流行のいよいよ盛んなるに従って自ら戒むるの法もいよいよ綿密にして、謹慎に謹慎を加うるは、世界古今人情の常なり。