Japanische Klassiker mit Furigana
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わたしのしんじょう
私の信条
宮本 百合子
Lesen Sie 私の信条 (わたしのしんじょう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.393 Zeichen · 13 Bildschirme
そして独ソ間の不可侵条約をあざ嗤って、ナチスの大軍がウクライナへとなだれこんだころ、わたしは、しばしばかつてよんだフランス女学生の言葉を思いおこした。不幸にも、ふたたびヨーロッパが戦場と化すようなことになるにしても、わたしたちの唯一つの考えかたは変らない。それは戦争は根絶されるべきものであり、世界は平和をもたなければならない、というあの言葉を。
なぜなら、そのころ(一九四一年)パリにはナチスの旗がひるがえっていた。そして日本では新しく国防保安法が成立し、治安維持法が改正されて死刑法となり、アメリカとの戦争を計画していた東條内閣の下では、文学も軍協力以外には存在を許さない状態になっていたからだった。そのような状態におかれていた日本のどこからも――文学からさえも、一人の若いソルボンヌ女学生がかつて語ったような響きは伝えられなかった。不条理を喋るまいとする人々は沈黙させられるか、自発的に沈黙するしかなかったし、沈黙している人々は、めいめいの沈黙の座の上に静止していた。かつては、そのような思想のある静止状態が「東洋風」とよばれた時代もあった。だが、一九四〇年代に、そのように消極的に凝結した悪の防禦の形は、すでに「東洋風」