Japanische Klassiker mit Furigana
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あきのしゅぜんじ
秋の修善寺
岡本 綺堂
Lesen Sie 秋の修善寺 (あきのしゅぜんじ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.167 Zeichen · 11 Bildschirme
いわゆる故国は喬木あるの謂にあらずと、唐土の賢人はいったそうだが、やはり故国の喬木はなつかしい。
挽物細工の玩具などを買って帰ろうとすると、町の中ほどで赤い旗をたてた楽隊に行きあった。活動写真の広告である。山のふところに抱かれた町は早く暮れかかって、桂川の水のうえには薄い靄が這っている。修善寺通いの乗合馬車は、いそがしそうに鈴を鳴らして川下の方から駈けて来た。
夜は机にむかって原稿などをかく、今夜は大湯換えに付き入浴八時かぎりと触れ渡された。
二
二十七日。六時に起きて入浴。きょうも晴れつづいたので、浴客はみな元気がよく、桂川の下流へ釣に行こうというのもあって、風呂場は頗る賑わっている。ひとりの西洋人が悠然として這入って来たが、湯の熱いのに少しおどろいた体であった。
朝飯まえに散歩した。路は変らぬ河岸であるが、岩に堰かれ、旭日にかがやいて、咽び落つる水のやや浅いところに家鴨数十羽が群れ遊んでいて、川に近い家々から湯の烟がほの白くあがっているなど、おのずからなる秋の朝の風情を見せていた。岸のところどころに芒が生えている。近づいて見ると「この草取るべからず」