Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅうふうふき
秋風不帰
山本 周五郎
Lesen Sie 秋風不帰 (しゅうふうふき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.593 Zeichen · 28 Bildschirme
「あ!」
身を退こうとする面前へ、
「銀之丞、父の仇だ、覚えあろう」
踏み込みざま、抜打ちに一刀、脾腹を存分に斬り放した。
完全に先を取った一刀。しかも五年間の修業をうち籠めた必殺の剣である。銀之丞は右へ躱そうとした体勢のまま、吉郎兵衛の掛けている床几の端へ、だっと倒れかかった。
「狩谷、無法なことを」
と、吉郎兵衛が色を失って叫ぶ。
「黙れ吉郎兵衛」
夏雄は相手の面上へ切尖を突き付けた。
「父を刺し止めた者が誰か、もう分っている。父は乱心したのではない、小野国老の私曲を糺したために国老付きの奸物に不意討ちをかけられ無念の死を遂げたのだ。しかも国老一味は己等の身を護るため、父を狂人に拵え、お上へ刃を向けたなどと称して兄にも切腹を命じ、この夏雄の命まで覘っている、謀略の種はすっかり分ったぞ。父を刺し止めた一人は銀之丞、もう一人は貴様だ」
「なにを、なにを云う狩谷」
「立て、武士らしく立合ってやる、来い」
吉郎兵衛は顔面をひきつらせ息を引きながら見上げていたが、突然うしろへ、床几に掛けたまま、だっと身を倒す。
「方々! であえッ」
悲鳴のように叫ぶ。
と、裏口へ、ぬっと現われた一人、大剣を抜いて左手の戸を引閉てながら、