Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅうふうき
秋風記
Lesen Sie 秋風記 (しゅうふうき) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.011 Zeichen · 17 Bildschirme
」
「つかない電球。」
「飛ばない飛行機。」
「それから、――」
「早く、早く。」
「真実。」
「え?」
「真実。」
「野暮だなあ。じゃあ、忍耐。」
「むずかしいのねえ、私は、苦労。」
「向上心。」
「デカダン。」
「おとといのお天気。」
「私。」Kである。
「僕。」
「じゃあ、私も、――私。」火が消えた。芸者のまけである。
「だって、むずかしいんだもの。」芸者は、素直にくつろいでいた。
「K、冗談だろうね。真実も、向上心も、Kご自身も、役に立たないなんて、冗談だろうね。僕みたいな男だっても、生きて居る限りは、なんとかして、立派に生きていたいとあがいているのだ。Kは、ばかだ。」
「おかえり。」Kも、きっとなった。「あなたのまじめさを、あなたのまじめな苦しさを、そんなに皆に見せびらかしたいの?」
芸者の美しさが、よくなかった。
「かえる。東京へかえる。お金くれ。かえる。」私は立ちあがって、どてらを脱いだ。
Kは、私の顔を見上げたまま、泣いている。かすかに笑顔を残したまま、泣いている。
私は、かえりたくなかった。誰も、とめてはくれないのだ。えい、死のう、死のう。私は、着物に着換えて足袋をはいた。