Japanische Klassiker mit Furigana
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ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
Lesen Sie 秘境の日輪旗 (ひきょうのにちりんき) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.829 Zeichen · 169 Bildschirme
羊や野菜を煮た料理、ドリアンや、マンゴー、パパイヤ、バナナ、サゴの樹からとった飲み物のサゴアエル――。
「ダイヤ族といえば、旦那がたはおそろしがるかも知れないが、私たちは首狩りなどをやりません、もっとも、奥地の方には、いまだにやっているやつもあるようです、あれはたしかに悪習でした」
英夫も祥子も、愛想のよすぎる酋長の態度がはじめて解ったような気がするのだった。
「私にそれを教えてくれたのは、ドイツ人のお医者さんです、その人はここで、何年となく私たちと一緒に暮らして、とうとうここで死んでしまいました」
酋長は、ごくりと涙をのむように、しばらく息をつまらせ、
「その人のお墓がここにあります」
「ドイツも今、日本とおなじように、アメリカや、イギリスやオランダと戦っているんだよ酋長」
謙一がいうと、
「知っています、私はダイヤ族の皆にすすめて、これから日本の大東亜建設のお手伝いをするつもりです」
と、酋長は眸をかがやかした。
「酋長は、こんな山の中にいるのに、いろいろなことを知っているようだが、誰からそんなことを聞くんだね」
謙一が笑いながらきいた。
「マレー人です、そら、あのオランダの小蒸汽船で来るマレー人、マレー人は私たちの兄弟です……ときに……」