Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ひきょうのにちりんき

秘境の日輪旗

蘭 郁二郎

Lesen Sie 秘境の日輪旗 (ひきょうのにちりんき) von 蘭 郁二郎 (らんいくじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 84.829 Zeichen · 169 Bildschirme

Aozora Bunko

ボートの謎

「でも、ぐずぐずしてはいられない。仲間がいるかどうか、ともかく船のあるところを探して見よう」

さっき四人の出て来たのは、昼に二人が雨宿りをした岩のあたりだった。そこは入江になった磯浜で、すこし大きな船なら、おあつらえ向きな桟橋になるようなところなのを二人は知っていた。

「きっとあすこよ」

二人は、それでも用心して、すばやく岩かげを伝いながら、海岸に出た。

そこには、細長い、見なれない型のボートが一艘、鯨のようにくろぐろとした体を横たえていた。

しばらく息を殺して、船の中の様子をうかがってから、人のいないのをたしかめると、英夫はひらりとボートにとび乗った。

ボートの謎

水に浮んだ鯨のような形のボートで、三十センチほどの幅の甲板が両側についていた。

鯨の背中のように円い掩いの、やや前寄りに細い出入口がついていて、小さな窓から中の明りがもれていた。

裸足でとび乗った英夫は、はじめから足の裏の感じで気付いていたが、円い背中のような部分に触れて見ても、全体が鋼鉄で出来ているらしく、それに舳も艫も、おなじように尖っていた。こんな型のボートは今まで見たことがなかった。