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Japanische Klassiker mit Furigana

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あさまさんろく

空にむかひて 若杉鳥子随筆集

若杉 鳥子

Lesen Sie 空にむかひて 若杉鳥子随筆集 (あさまさんろく) von 若杉 鳥子 (わかすぎとりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.542 Zeichen · 14 Bildschirme

Aozora Bunko

話してみると共通の友人を持っていたり、殊にその人が劇作家の某女史の親友であったりしたので、二人は忽ちに十年の交友のように親しくなった。狭い室に一緒に寝て、いろんな話をした。その人は女子大学を出ると、婦人記者を少しやったが、今はある家の家庭教師をしているといった。そしてこの秋には、ローサンゼルスにいる友人をたよって渡米するのだといっていた。

翌朝起きて顔を洗ってくると、彼女は手提げの中から点眼薬を出して、ごろりと仰向けに臥た。目薬をさしてくれというのだった。澄んだ大きい眼をしていて、格別、眼を患っているようでもなかったが、「彼の地では赤線ひとつあってもそれを理由として、日本人の上陸を拒むんですからね」何故そんなに排日の激しい処に行かなければならぬのか知らないが、彼女は異情な情熱を見せてそういった。

朝食が済むと、二人はまた追われるように宿を出た。彼女はかなり多く登山の経歴を持っているらしく、時々遠くに展開する山々を見ては地図を出して確かめては楽しんでいる風だった。そうして二人は白樺の林間をあてもなく歩いていたが、結局友達は赤城へ向かって行くというし、私は東京へ帰ることにした。