Japanische Klassiker mit Furigana
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あるゆうかくでのできごと
空にむかひて
若杉 鳥子
Lesen Sie 空にむかひて (あるゆうかくでのできごと) von 若杉 鳥子 (わかすぎとりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.677 Zeichen · 46 Bildschirme
訪問難
最初に与えられた仕事というのは、名士や夫人を訪問する事で、余り六ヶ敷い事とも思われませんが、中中然うでないのです。然し初めの二三日は何の経験もないので、黙って卓子の前にあって、雑誌の切り抜き等をさせられていました。編輯長や主任に対しては、唯々満身敬意の念を持って、御意の侭に働きました。然し想像した新聞社というものは、目の回る程忙しい活気の満ち満ちたものだと思って居りましたにも係わらず、毎日凝としているので、苦痛で苦痛で堪えられません。すると、××主任もそれを察して下すって『然うしているのも苦しいでしょうから、何処か訪問して御覧なさい。』と、嬉んで話し相な人を、皆で列挙してくれました。イの一番に伺ったのは、慥か岡田八千代女史のお宅だと覚えています。
訪問難
東京の地理さえも委しく知らず、何でも渋谷の伊達という邸の跡と聞いたので、青山の終点で電車を下りました。――今思えば割合に大胆でしたね――そして、伊達跡伊達跡と尋ね廻ったけれども、一向わかりません。
酒屋で聞いても薪屋で聞いても知れません。凡そ二時間も渋谷の野をうろついて、漸く差配をしている、駄菓子屋のお爺さんに尋ねますと、『その岡田さんというのは何を商売にしていなさるんです。