Japanische Klassiker mit Furigana
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そらにわくきんいろのくも
空にわく金色の雲
小川 未明
Lesen Sie 空にわく金色の雲 (そらにわくきんいろのくも) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 6.576 Zeichen · 13 Bildschirme
」と、母は聞きました。
「おかあさん、それより、早くおじさんに、お金をかえしたほうがいいよ。」と、正吉はいいました。
「ああ、その金は、きっと、私がそのうち、もっていきますよ。これは、おまえがつかわずにすんだので、あげますから、すきなものを、お買いなさい。」と、母はひきだしから、いくらかの金をとって、正吉にあたえたのでした。
いま、青い、飛行機でも、赤いおどり子の人形でも、正吉のすきなものを、買うことができるのでした。しかし、もう、それを買う気が、なくなってしまいました。
「どんな色でも、そろっている上等のクレヨンを、買おう。」と、正吉はすぐに、心をきめたのでした。
晩になると、原っぱへいって、草の上に、こしをおろしました。そこここに、いつものように、赤い花がさき、青い空は、はてなくひろがって、地平線につづき、夏を思わせる金色の雲が、西の方からわき出て、音なく、頭の上を、うごいていくのでした。
その雲には、おかあさんがすわって、仕事をしていました。また、ほかの一つの雲には、乳飲み子をおぶった女こじきが、のっていました。二つの雲は、たがいに近づき、また、あるときは、かさなり合うようになったが、そのうち、はなればなれとなって、いつしか、青い空へ、すいこまれるように、きえてしまいました。