Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
松島は、安治川の妾に大きな声で叫んだ。
「お花さん、淀君さんは、そら別嬪や、とても、あんたはんかてかなわへんよ」
お花は、自分の顔についてはよほど自慢なのだが、謙遜な微笑をわざと浮べて、
「そら、わたいらのような、お多福はあきまへん、太閤さんのお妾さんと比較するのは比較するのが無理だす」
「いや、お花さんも、なかなか別嬪や」
こう叫んだのが梅田である。
「ほんとに、お花さんほどの別嬪は、ちょっとこの大阪にないと、私は思うね」
こう、加えたのが、島であった。
それで松島は自説の弁護を始めた。
「いやわしはあんな別嬪をちょっと生れて見たことがない」
「そらそうと、この間の婦人大会にお染久松のお染が演説したと言うが、お染って 別嬪さんかいな? 名高い女は、昔から不綺緻に限っているように思ったが、お染も、私には別嬪と思えないが……」
梅田が教育課長に尋ねた。
教育課長はそれに対して、
「つい、惜しいことをしました。とうとうよう見ませんでした。安治川さんはお娘さんから評判をお聞きになったでしょう」
「いや、わしはな、教育課長、娘を勘当しましたのや」
「まア、そんなことが」