Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
彼は必ず将来において、わが国の安寧秩序を乱すものであります……先刻、ここにおる〈めだか〉夫婦が何か私が彼らの兄弟を食い殺したように言われていたようでありますが、私どもはそんなことはした覚えがないのでありまして、恐らくはあしこに立っている二本足の動物の仕業だと思います」
「ノウー、ノウー」の声が四方から起る。
沈黙勝であった蟹は大きな鋏を振り、長い眼で蛙を睨みつけ、
「嘘つきめが! 」と怒鳴った。
蛙も蟹の鋏はよほど怖いと見えて、頸をすくめて縮まった。
「議長のご意見が承わりたいものです」
と〈めだか〉が叫んだ。
田螺は重い唇を開いて言うた。
「私は、昔から個人主義を信奉してあまり、社会問題などに頭を悩ましたことがないので、別に意見というのもないが、私は蛙などとは正反対の性格を持っているので、どうも口先の議論は大嫌いである。主義から言うても大衆主義を信奉する蛙とは合わない、同じ民主主義でも〈めだか〉の主義には賛成する。私は生れつき個人主義的アナキストだ。しかしプルードンの言うように、『富むことは盗ることなり』と解することは出来ない。私の家は私の身体の付属物であって、決して泥棒によって出来たものではありません」