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Japanische Klassiker mit Furigana

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くうちゅうせいふく

空中征服

賀川 豊彦

Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme

Aozora Bunko

「ウム、ちょうどよいものを持ってきた。俺は懐中電燈を持っている。これを灯して行こう」

東京の発明家鼻垂れ先生と天狗先生の大阪入はまさしく天下の見ものであった。

彼らは背にランドセルのような酸素発生器を担い、手には鞄をさげ、天狗君は懐中電燈を片手に持って、大阪駅に下車した。

道行く人はみなその異様な服装を見てびっくりしておる。

「あれは何だっしゃろなア? 」

「サア、昼の日中に電燈をつけて……よほど奇人と見えますなア」

天狗先生それを聞いて癪に触ったと見えて立止った。

「オイ贅六! 俺たちは物好きで昼の日中に灯を持って歩くのじゃないんだ。まったく東京に較べると大阪の街は暗くて歩けねえんだ。よくもまあ大阪人が、こんな暗い街で提灯も持たずに歩けると思うて不思議に思うているのだ。大阪市に住んでいるお陰で眼までが梟のように変質しているのかい? 俺たち東京の人間は闇には慣れないので、懐中電燈でも灯さなければ歩けないのだ」

大阪人は頷いて、

「その背中のものは何だす? 」

「これかね、これは酸素発生器だよ」

「酸素発生器! 」

「君らは酸素発生器がわからないのかね、大阪のね空気が悪いので酸素発生器を持って来たのだよ」