Japanische Klassiker mit Furigana
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くうちゅうせいふく
空中征服
賀川 豊彦
Lesen Sie 空中征服 (くうちゅうせいふく) von 賀川 豊彦 (かがわとよひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 107.687 Zeichen · 215 Bildschirme
その証拠には、朝から昇ったものに、まだ一人も帰って来まへんだっしゃないか」
「そう言えば、そうだんな、先達ての洪水といい、安治川の旦那の変死といい、みなどうも市長の切支丹伴天連の法と関係があると言うておりますから……どうやら、こんどの空中村も人間改造機も一種の手品ですぜ!……今度の市長ほど人を食うて平気でおる男は、少うおまっせ」
「そうすると、やっぱり食わせものだっしゃろかなア」
改造機の吸上ポンプを取巻いて野次連は色々と評定やら噂やらをやっている。
しかし、貧民窟の人々は欣び勇んで、小踊りしつつ、吸上げられて行く。
ちょうど昼休みになったものだから、人間改造機の運転手をしていた霊の賀川市長は、空中から舞い下って来た。
肉の賀川市長にはそれがよく見えた。
二人は改造機の運転について話していた。それが傍から見ていると、呪文を唱えているように見える。
野次連はそれを見逃さなかった。
「おい、市長さんが、また伴天連の呪文を唱えているぜ」
「あれが、そうなんかい? 薄気味が悪いなア」
「俺たちも、今にあの機械に捕り殺されるかも知れないなア」
七八 暴力の支配
挿絵77