Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あきや
空家
宮崎 湖処子
Lesen Sie 空家 (あきや) von 宮崎 湖処子 (みやざきこしょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.554 Zeichen · 30 Bildschirme
たるのみなりしなり、彼は哀れにも尼の願いを起し、この久しき間忍んでその許可を待ちしなり、そのついに消息なきに及んで、彼は思いよらぬ方向に還俗し初めしなり、悲しいかな彼は今運命の与えぬところを己が手をもて取らんとしつつあるなり、彼はしばしば独語せり、「怨めしきはかの人、これまで一夜宿りもせず、げにただ一夜くらい宿りたればとて」と、
その日の夕佐太郎は再び徳利と菜籃を提げて訪えり、待ちわびたる阿園は飛び立ちて迎え入れ、まだ日は暮れねど戸を締めたり、彼らは裏縁の風涼しきところに居並び、一個の膳に差し向い、いよいよ離別の杯を取れり、阿園は長々世話になりしことを謝し、里方の無慈悲を怨み、あかぬ別れを歎き、身の薄命を悲しみ、佐太郎が親切を嘆じ、再縁再度の不幸を想いては佐太郎の妻となるべき女を羨み、佐太郎の一方ならぬ恩誼を思いては、この家を出てまた報ゆるの時なきをかこち、わけても佐太郎が妻なるべき女の好運を返す返すも羨みぬ、
杯の廻りに日暮れ、情話のうちに夜も更けゆき、外ゆく人全く絶え、行燈は油尽きて、影くらくなりて、ついに消えたり、
やがて家々鶏なくころ、佐太郎は目を覚ませり、彼はただ一個床にありき、首を挙げてソッと呼びたれど答うる