Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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くうしゅうけいほう

空襲警報

海野 十三

Lesen Sie 空襲警報 (くうしゅうけいほう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 45.838 Zeichen · 92 Bildschirme

Aozora Bunko

コレラ菌を入れる前に、上へあげたんだもの。それでも心配だったら、漂白粉を入れた水で、外をよく洗ってもっておいで」

「まあ、あなた、……そんなに食意地をおはりになるものではありませんわ」

「ばかをいっちゃあいかん。意味なく恐れるのは卑怯者か馬鹿者だ。十分注意をはらって、これなら大丈夫だと自信がついたら、おそれないことだ。僕は自信があるから西瓜を食べる。……旗男君、君はどうするかね」

中尉は笑いながら旗男の顔をみた。たしかに義兄のいうことは本当だ。

「智者は惑わず、勇者は恐れず」という格言がある。意味なくあわてるのでは、大和魂を持っているとはいえない。旗男のはらはきまった。

「僕、食べますッ!」

「姉さんは頂かないわ」

「ウフン、気の毒なことじゃ。ハッハッハッ」

二人の前に、俎にのった西瓜が出て来た。国彦中尉は庖丁をとりあげると、グラグラ沸きたっている鉄びんの蓋をとって中に入れ、やがてそれを出すと、ヤッと西瓜を真二つに切った。それをまた三つに切ってその一つを両手にもってガブリとかみついた。

「ああ、うまいうまい。旗男君、どうだ」

旗男は義兄の自信に感心しながら、西瓜の片をとりあげた。