Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まどのしたをとおったおとこ
窓の下を通った男
小川 未明
Lesen Sie 窓の下を通った男 (まどのしたをとおったおとこ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.485 Zeichen · 10 Bildschirme
」と、女の人はいいました。
男は、だまって、うなだれて女の人のいうことを聞いていました。
女の人は、いくらか銭を哀れな男に与えました。男は、しわだらけな、色つやのよくない手をのばしてそれを受け取って、いただきました。その銭は、たとえすこしではありましたけれど、深いなさけがこもっていましたので、男には、たいへんにありがたかったのです。
男は、いくたびもお礼を述べて、そこを立ち去りました。そのうしろ姿を女の人は、気の毒そうに見送っていました。
その後、男は、町へいくたびに、この家の窓の下を通ったのでした。けれど、たびたびあわれみを乞うては悪い気がしました。よくよく困ったときででもなければ、願うまいと決心したのであります。
しかし、その長い間には、雨の降る日もあれば、また風の吹く日もありました。そして、一日町の中を歩いても、すこしも、もらわないような日もあったのであります。
彼はしかたなく、この家の窓の下に立って、
「どうぞお願いいたします。」と、上を仰いで、いわなければならなかった。
すると、障子が開いて、眼鏡をかけた、色の白い、髪のちぢれた女の人が、顔を出しました。