Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

はしがき

童話集 春

竹久 夢二

Lesen Sie 童話集 春 (はしがき) von 竹久 夢二 (たけひさゆめじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.531 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

こんな時にはいつも、あなたの靴下からは膝小僧が覗いて居た。日の暮れには、きまって靴下に穴があいて、そこから泥だらけな膝が見えるのでした。

「まあちょっと御覧なさい、たった今洗ってあげたばかりじゃありませんか」といって、母様はあなたがおよる前に、湯殿へ連れておいでになる。あなたは大きな盥の縁に腰かけて、脚で水をぼちゃぼちゃいわせながら、母様の横顔を見ていた。

「まあ汚い児だねえ」と仰言って、母様はあなたの生傷のついてる真黒な膝を洗っておやりになった。そして綺麗になったところで、いつでもこう言いなさる。

「まあ、うちの光る児!」

そしてあなたの靴下は、あなたが朝お家を飛出す時にはいくら綺麗であっても、夕方またお家へ帰って来る時には、もう見るかげもなく汚れているのでした。そこで例によって、それ糸巻はどこにある? 糸は? 針は? という騒ぎが始まるのです。

夏の朝、母様は庭の離れでお針箱を側へ置いて縫物をなさるのが常だった。太陽は網の目のようになって居る木木の緑を透して金色の光を投げた。鳥も囀りに倦き、風もまどろむおやつの時にも、母様はなおやめずに針を動かしておいでだった。