Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいにこんにゃくぼん

第二菎蒻本

泉 鏡花

Lesen Sie 第二菎蒻本 (だいにこんにゃくぼん) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.739 Zeichen · 32 Bildschirme

Aozora Bunko

十一

「……そういったわけだもの、ね、……そんなに怨むもんじゃない。」

襦袢一重の女の背へ、自分が脱いだ絣の綿入羽織を着せて、その肩に手を置きながら、俊吉は向い合いもせず、置炬燵の同じ隅に凭れていた。

内へ帰ると、一つ躓きながら、框へ上って、奥に仏壇のある、襖を開けて、そこに行火をして、もう、すやすやと寐た、撫つけの可愛らしい白髪と、裾に解きもののある、女中の夜延とを見て、密とまた閉めて、ずかずかと階子を上ると、障子が閉って、張合の無さは、燈にその人の影が見えない。

で、嘘だと思った。

ここで、トボンと夢が覚めるのであろう、と途中の雪の幻さえ、一斉に消えるような、げっそり気の抜けた思いで、思切って障子を開けると、更紗を掛けた置炬燵の、しかも机に遠い、縁に向いた暗い中から、と黒髪が揺めいて、窶れたが、白い顔。するりと緋縮緬の肩を抽いたのは夢ではなかったのである。

「どうした。」

と顔を見た。

「こんな、うまい装をして、驚いたでしょう。」

と莞爾する。

「驚いた。」

とほっと呼吸して、どっか、と俊吉は、はじめて瀬戸ものの火鉢の縁に坐ったのである。