Japanische Klassiker mit Furigana
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ふんにょうたん
糞尿譚
火野 葦平
Lesen Sie 糞尿譚 (ふんにょうたん) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.974 Zeichen · 99 Bildschirme
そうですか、あの男はあたしがだいぶん世話を焼いてやった男なのですが、いや、よくわかりました、あまり長湯をしたので、少しのぼせ気味になって来たようです、これはラジウム鉱泉などと云って居りますが、どんなもんですかな、と云いながら、友田は立ち上って伸びをし、浴槽から出た。彼は窓に向かって赤瀬に背中を見せ、秋ですなあ、と云った。芋畑には真横から西日があたり、芋の葉が土の上に長い影を落していた。八岐大蛇の八つの首が大きな口をあけて素戔嗚命に集中し、命は赤い血溝のついた剣を振りあげているが、その赤い血溝のある長い剣を見ながら、この男はいつか誰かに殺されるに違いないと、赤瀬は何故ともなくそう思った。表を見ながら、近ごろはよい賭博でも出来ますか、と友田が云うのに、浴槽の中から、いや、賭博はやめましたよ、と赤瀬が答えると、失礼しました、と友田は静かな口調で云ったが、潜戸を開けて出て行った。潜戸はいきなりぱあんとはげしい音を立てて閉まった。それは古ぼけた縁の釘が飛んだほどの烈しさであった。浴槽の中の赤瀬が苦笑を浮かべていると、潜戸が開いて、どうかなされましたか、と、おせいの顔が出て云った。