Japanische Klassiker mit Furigana
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こうぎょく
紅玉
泉 鏡花
Lesen Sie 紅玉 (こうぎょく) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.518 Zeichen · 23 Bildschirme
声に驚き、且つ活ける玩具の、手許に近づきたるを見て、糸を手繰りたる小児、衝と開いて素知らぬ顔す。
画工、その事には心付かず、立停まりて嬉戯する小児等をす。
よく遊んでるな、ああ、羨しい。どうだ。皆、面白いか。
小児等、彼の様子を見て忍笑す。中に、糸を手繰りたる一人。
小児三 ああ、面白かったの。
画工 (管をまく口吻)何、面白かった。面白かったは不可んな。今の若さに。……小児をつかまえて、今の若さも変だ。(笑う)はははは、面白かったは心細い。過去った事のようで情ない。面白いと云え、面白がれ、面白がれ。なおその上に面白くなれ。むむ、どうだ。
小児三 だって、兄さん怒るだろう。
画工 (解し得ず)俺が怒る、何を……何を俺が怒るんだ。生命がけで、描いて文部省の展覧会で、平つくばって、可いか、洋服の膝を膨らまして膝行ってな、いい図じゃないぜ、審査所のお玄関で頓首再拝と仕った奴を、紙鉄砲で、ポンと撥ねられて、ぎゃふんとまいった。それでさえ怒り得ないで、悄々と杖に縋って背負って帰る男じゃないか。景気よく馬肉で呷った酒なら、跳ねも、いきりもしようけれど、胃のわるい処へ、げっそり空腹と来て、蕎麦ともいかない。