Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
そして、何より彼より一番よいことは相手が初婚であると云う一事で、これは、或は望めないことではないのかと諦めかけていただけに、最も此方の食指が動く点であり、この先そう云う口はめったに見付かりそうもなく思えた。要するに、外に少しぐらい不満足なところがあっても、初婚の一事はそれらの総べてを補って余りあるものであった。それから、その人が俸給生活者であるとは云うものの、仏蘭西仕込みで彼の地の美術文学にも多少通じているらしいことは、恐らく雪子に気に入るであろうと幸子には思えた。と云うのは、知らない人は誰も雪子を純日本趣味のお嬢様とばかり取りがちだけれども、それは服装や体つきや言語動作から受ける表面の感じで、あれで実際は必ずしもそうでなく、現に今も仏蘭西語の稽古をしているし、音楽などは日本物より西洋物の方により理解があると云う風なのである。幸子は内々MB化学工業会社に手蔓を求めて、その、姓は瀬越と云う人の評判などを問い合せて見、外へも手を廻して調べて見たが、どの方面で聞いても人格について悪く云う人は一人もないので、まあこの辺が良い縁かも知れない、いずれ本家とも相談をして、と思っていると、今から一週間程前、突然井谷が蘆屋の家へタキシーを乗りつけて、先日の話はお考え下すったでしょうか、と云う催促と共に先方の写真を持って来