Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ささめゆき

細雪

谷崎 潤一郎

Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme

Aozora Bunko

とある「足デ」の二字を鉛筆で消した。

悦子は学校でも綴方はよく出来る方なので、この文章なども巧く書けていた。雪子は自分も字引を見ながら、「オカシナ」を「ヲカシナ」に、「タオレ」を「タフレ」に、「シランカオシテヰマス」を「シランカホシテヰマス」に直しただけで、外には何処も文章として間違ったところはないように思ったが、当惑したのはこの「足デ」の処置であった。彼女は「ネエチヤンハ足デ」から以下「タオレテシマヒマシタ」までを次のように訂正した。―――

………ネエチヤンモウサギノミミヲツマンデ、立テテオヤリニナリマシタガ、ネエチヤンガソノミミヲオハナシニナルト、マタパタリトタフレテシマヒマシタ。………

「足デ」の代りに「手デ」とするのが一番簡単であったけれども、実際あの時は足でしたのに違いないので、子供にを書かせてはならないと考えた結果、いくらか曖昧に取れるように、こう書き直したのであったが、これが自分の知らないうちに学校へ持って行かれて、先生に読まれでもしていたらと思うと、彼女は心の奥の方でヒヤリとした。そして、それにしても飛んだところを悦子に書かれてしまったのが、何だかひとり可笑しくもなって来るのであった。