Japanische Klassiker mit Furigana
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ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 細雪 (ささめゆき) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 150.580 Zeichen · 287 Bildschirme
現在では月給も少いけれども、まだ四十一だから昇給の望みもないことはないし、それに日本の会社と違ってわりに時間の余裕があるので、夜学の受持時間の方をもっと殖やして四百円以上の月収にすることは容易だと云っているから、新婚の所帯を持って女中を置いて暮して行くには先ず差支えあるまい。人物については、自分の二番目の弟が中学時代の同窓で、若い時からよく知っているので、太鼓判を捺すと云っている。そう云ってもお宅さんの手で一往お調べになるに越したことはないけれども、結婚がおくれた原因は全く器量好みのためで外に理由はないと云うのが、矢張ほんとうらしく思える。それは巴里にも行っていたのだし、四十を越してもいることだから、まるきり女を知らない筈はないだろうけれども、自分がこの間会って見た感じでは、それこそ生真面目なサラリーマンで、遊びの味などを知っていそうな様子は微塵もなかった。器量好みなどと云うことは、得てそう云う堅人によくあるものだが、その人も巴里を見て来た反動でか、奥さんは純日本式の美人に限る、洋服なんか似合わなくてもよい、しとやかで、大人しくて、姿がよくて、和服の着こなしが上手で、顔立も勿論だけれども、第一に手足のきれいな人がほしいと云う注文なので、お宅のお嬢様なら打ってつけだと思うのであるが、―――と云うような話な