Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
えほんのはる
絵本の春
泉 鏡花
Lesen Sie 絵本の春 (えほんのはる) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.447 Zeichen · 13 Bildschirme
の庭を覗くのを、父親の傍輩に見つかったのは、天狗に逢ったほど可恐しい。
「内へお寄り。……さあ、一緒に。」
優しく背を押したのだけれども、小僧には襟首を抓んで引立てられる気がして、手足をすくめて、宙を歩行いた。
「肥っていても、湯ざめがするよ。――もう春だがなあ、夜はまだ寒い。」
と、納戸で被布を着て、朱の長煙管を片手に、
「新坊、――あんな処に、一人で何をしていた?……小母さんが易を立てて見てあげよう。二階へおいで。」
月、星を左右の幕に、祭壇を背にして、詩経、史記、二十一史、十三経注疏なんど本箱がずらりと並んだ、手習机を前に、ずしりと一杯に、座蒲団に坐って、蔽のかかった火桶を引寄せ、顔を見て、ふとった頬でニタニタと笑いながら、長閑に煙草を吸ったあとで、円い肘を白くついて、あの天眼鏡というのを取って、ぴたりと額に当てられた時は、小僧は悚然として震上った。
大川の瀬がさっと聞こえて、片側町の、岸の松並木に風が渡った。
「……かし本。――ろくでもない事を覚えて、此奴めが。こんな変な場処まで捜しまわるようでは、あすこ、ここ、町の本屋をあら方あらしたに違いない。