Japanische Klassiker mit Furigana
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かいだんいちやぞうし
綺堂随筆 江戸のことば
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂随筆 江戸のことば (かいだんいちやぞうし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.152 Zeichen · 27 Bildschirme
わたしに取ってはこんな目出たいことはない。最初に誰が言い出したのか知らないが、ここの家に祟りがあるなどというのは嘘の皮で、祟りどころか、かえって福の神が宿っているといっても好いくらいだ。」
浅井さんも目出たい席ではあり、今夜はいつもよりお酒を過ごしているので、自分の言ったことに間違いのなかったのを誇るように、声高々と笑いながら話しました。聴いている人達もみんな口を揃えて、仰せの通りと笑っていました。
これで無事に済めば、まったく仰せの通りですが、主人も客も面白そうに飲みつづけて、今夜もやがて四つ(午後十時)に近いかと思う頃に、裏口の戸をとんとんと軽く叩く音がきこえたので、座敷にお給仕をしていたお角さんが台所の方へ出て行きました。つづいて裏の戸を同じようにとんとんと軽く叩く音がきこえたので、今度は息子の余一郎さんが出て行きました。
裏も表もひっそりして、その後は物音もきこえません。お角さんも余一郎さんもそれぞれ帰って来ないので、他の人達も不思議に思って、二、三人がばらばらと起って表と裏へ出てみると、外は一寸さきも見えないような真っ暗闇で、そこらに人のいるような気配もないのです。