Japanische Klassiker mit Furigana
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びみろんご
美味論語
北大路 魯山人
Lesen Sie 美味論語 (びみろんご) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.047 Zeichen · 3 Bildschirme
「まずいものを、なんとかしてうまく食う方法を教えてくれ」という注文がときどぎ来るが、まずいものをうまくする……そんな秘法は絶対にない。魔術もなかろう。まずい米は所詮まずい。肉も魚類も菜もみな同様であって、一歩も動くものではない。しかし、うまそうにゴマ化す手はある。それは偽りの美味であって、本来の美味ではない。インチキで小児を騙す手はある。こう答えるよりほかはない。
料理する者なら工夫がありそうにも考えられるのであるが、実はまったく不可能という他ないであろう。「まずいものをうまくする」ことは、どんな料理の名人といえども、なし得るものではない。
無理に工夫すれば、冗費と無駄手間をついやし、労多くして功少なしに終わるまでである。
元来料理というものの効果は、大部分が食品材料の質の価値であって、料理人の功績によるものは、一か、二か、三くらいのものである。本質の持ち味、これは善かれ悪しかれ人間力ではできるものではない。例えば、まずい牛肉でうまい洋食を作らんとしてもでき得ないのと同様に、まずいだいこんをうまいだいこんにしてみようといっても、それはできない。しかし、この簡単な事実が、存外世間では知られていない。