Japanische Klassiker mit Furigana
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びしょうねん
美少年
岡本 かの子
Lesen Sie 美少年 (びしょうねん) von 岡本 かの子 (おかもとかのこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.417 Zeichen · 27 Bildschirme
自分は人気を続ける術を工夫し覚えた。
習いは性となった。
「僕は運命の美貌のために、仮面や術ばかりで暮すようになり、ほんとうということを取り失ってしまった。自分で気がついてみるのに、僕にはいつも人目に立って人に見られる癖がつき、われを忘れてぼんやりしていられたためしが無い。少年の癖に、自分が少年の無邪気さを知らないと気がついたぐらい佗しいものはない」
結局、自分は美少年の時春という飾りものの中に、魂もなく、一人ぼっちで住み、淋しがっている子供なのだといった。
「だから、僕はときどき死んじまい度いと思うこともある」
それもできず、また、お洒落をして気取るのも止められないのは、たった一人のお母親が一人息子の自分のきりょうよしを大の自慢だからだといった。
「これには参る。僕には苦手だ」
と歎息した。
「お母親のことはこれ以上いうまいが、なにしろ僕がきりょうよしでそのための人気があるのをただ一つの誇りとして、この世に生甲斐を見出してる女なのだから。敵わねえや」
縁日はいまや賑さを酣に、人のざわめき、商人の呼び声、そそる見世物小屋の鳴もので乱軍中の突貫の声に取囲まれているよう。