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Japanische Klassiker mit Furigana

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びしょくとじんせい

美食と人生

北大路 魯山人

Lesen Sie 美食と人生 (びしょくとじんせい) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.545 Zeichen · 3 Bildschirme

Aozora Bunko

人おのおの与えられた運命がつくってくれるところの料理に満足し、みだりに分を越えた他の世界を羨望するものではない。こうなれば、万人が万人みな美食家であり得るはずである。

元来、人の日常には相当間違いがあって、人目に触れる衣類の如きは必要以上に装飾し、分際を越え、楽しみと苦しみを混乱させているが、食物には冷淡で、食の世界は顔色を失っている。

衣食住のうちの食でたちまち無能を疑われ、豚のように、なんでも与えられたものをもって満足し、生涯を終る如きは、いささか外聞が悪い。幸いなことに日本料理は幾千幾百と材料に恵まれている。いわゆる山海の珍味が豊かなことも世界一のように私には考えられる。このような国にあって、食道楽を極めない者ありとするなら、文化人だの自由だのと言う資格は怪しくなってくる。正しい食道楽は答えとして、なにを生むかを知るべきであろう。口に美味さを感ずる刹那の楽しみだけが、食道楽と断ずるのは早計である。

ぜいたくだの、もったいないなど、昔の京都の家庭人のようなのは、一旦病を得ては、名医といえども投薬のしようがなさそうである。中国人なども存外体格を具えているのは、食物に対する関心の深いことで、下層料理も上層料理も、ともに進んでいるのは、そのためと言えよう。