Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのけんこうとし
耄碌寸前
森 於菟
Lesen Sie 耄碌寸前 (おうがいのけんこうとし) von 森 於菟 (もりおと) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.925 Zeichen · 89 Bildschirme
鴎外さんはそのとき、これで君に皆わかったと思うがこのことだけは人に言ってくれるな、子供もまだ小さいからと頼まれた。それで二つある病気の中で腎臓の方を主にして診断書を書いたので、真実を知ったのはぼくと賀古翁、それに鴎外さんの妹婿小金井良精博士だけと思う。もっとも奥さんに平常のことをきいたとき、よほど前から痰を吐いた紙を集めて、鴎外さんが自分で庭の隅へ行って焼いていたと言われたから、奥さんは察していられたかも知れない。」
この「母が知っていたかも知れない。」ということは私も思い当るのである。私が昔ベルリンの下宿で受け取った電報は小金井の叔父の発信で「林太郎腎臓病安らかに死す帰るな」とローマ字で綴ったものであったが、それから二年後帰国して母に当時のことをきき、後の相談をした際に何事もあけすけにいう性質の母が「パッパ(父のことで小さい弟妹等の言葉)が萎縮腎で死んだなんてうそよ。ほんとは結核よ。あんたのお母さんからうつったのよ。」といったのを継母継子という悲しい関係からとかく素直には受け取らず、何かカチンときて黙殺してしまったことを思い出す。その後小金井の叔父叔母からも何もきかず、また父の死床に看護した人の一人である畠山おえいさんという老婦人(「金毘羅」