Japanische Klassiker mit Furigana
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せいアレキセイじいんのさんげき
聖アレキセイ寺院の惨劇
小栗 虫太郎
Lesen Sie 聖アレキセイ寺院の惨劇 (せいアレキセイじいんのさんげき) von 小栗 虫太郎 (おぐりむしたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.638 Zeichen · 65 Bildschirme
それは鉄芯の温度なんだよ、元来蝋燭の芯は穴の左右いずれかに偏在しているものなのだから、ああ云う太い鉄芯で際まで燃えてくると、それから先は鉄芯に隔てられて、炎が十分反対側に届かなくなる。それで、蝋の燃焼が不均衡になって、急角度の傾斜が現われて来るのだ。つまり、一方は芯だけになっても、片側には幾分でも蝋が残っていなければならない。だが、そのまま燃え切らせてしまえば、鉄芯に熱が加わって灼熱して来るから、芯が落ちるまでには反対側の蝋もズルズル熔け落ちてしまうけれども……、芯だけになった時いったん消してその後時間を隔てて灯したとすると、あいにく今度は鉄芯が冷却している。だから、反対側の蝋も、ホンの僅かな間だけ燃える芯の下方に当る部分のみが熔けて、上端の部分はそのままの形で残るか、少なくとも蝋膜ぐらいは存在していなければならない。ところが、あの手燭には、鉄芯が真黒に燻っているだけで、蝋は完全に燃焼してしまってる。するとそれが、ホンのわずかでも蝋燭の形をしたものが残っていて、そのまま燃え終った証拠じゃないか。そして厭が応でも焼痕が残らなければならないのだ。」
熊城は真蒼になって唇を慄わせたが、