Japanische Klassiker mit Furigana
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しょっこうとびしょう
職工と微笑
松永 延造
Lesen Sie 職工と微笑 (しょっこうとびしょう) von 松永 延造 (まつながえんぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.696 Zeichen · 144 Bildschirme
私はどうしてもデクインシーの著書を読む事が出来なかった。そして何故だか判らないが、本の表紙にあの話し手の体臭がこびりついているように思えて、態々近くの河へ、橋の上から本を投げ捨てて了ったのである。
私は時々発作的に悶えた。妹は足を投げ出して上眼でそれを見ていた。
「兄さん。私がいていけないなら、奉公に出るよ。奉公によ。」妹は眼に涙をためて足をいじっていた。
ああ闘牛士の様に道楽の混った犬殺し、不当な社会へ対する「復讐の代償」として、あの可愛らしいテリヤとセッターの混血児を殺す青年、之は確かに悪い、そして非常に悪いものに相違なかった。
手妻の卵
犬殺しを廃してから、私の収入は全く絶えて了った。私は時とすると、もう一度帽子を目深く冠るあの商売に入ろうかと思った。けれど結局他の考えが優越した。私は妹を奉公に出した。彼の女の行った先は郊外にあるやれ果てた病院であった。恐らく彼の女は、その病院の洗濯婦と、院長の宅の飯炊とを兼ねねばならなかったのである。此の激務に堪える事の出来る女は白痴か、さもなくば異常に体力の大きいものでなくてはならなかったので、院長は妹の白痴であることを少しも気に掛けぬ所か、むしろ其れを幸いにしているらしかった。