Japanische Klassiker mit Furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Lesen Sie 胚胎 (はいたい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 27.077 Zeichen · 55 Bildschirme
小児達は母親や父親の首へしっかり抱きついて動かない様な不安な瞳を扉に向ける。
老僧を先だてて使者が入って来る。
使者 ヘンリー四世の使者として王の御伝言を申し□ます。
「わしは今度の出来事によって両親から授かったより以上に種々の智恵をましたのを喜ぶ。カノサの十二月は、雪のつめたさに肌をさされながら働かねばならぬ貧しい民の苦労を始めて教え不公平な政をせぬ様に致して呉れ、又他人に「あやまる」と申す事の味も知ったのじゃ。
雪の中に立ちつくいた三日三小夜の時はわしに思いもかけぬ智恵をおくった。
わしは御事に、頭を下げながらも願った「最後の勝利」を得た事を喜ぶ。新らしい考え深い試みに会うた事も喜ぶのじゃ。
「己を信ずる」と云うたしかな頼もしい信仰に、わしは、思い通りの仕事を産んだ。
お事のお云いやった神の奇蹟の現わるるのを信じ得ぬわしは待ちこがれて居るのじゃ。
王のお言葉はこれだけでございます。
そしてこれをさしあげる様にとの事でございます。
朽ちた様な鉄の十字架を置く。人民はよどみなくのべる使者の様子に気を奪われた様にさっきの罵などは忘れて見て居る。
やや長き沈黙の後。