Japanische Klassiker mit Furigana
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じぶんをむちうつかんげきより
自分を鞭打つ感激より
小川 未明
Lesen Sie 自分を鞭打つ感激より (じぶんをむちうつかんげきより) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.270 Zeichen · 5 Bildschirme
彼等の強いのは、真理を味方とするからです。苛められる者だけが、鞭の痛さを、人間性を、この社会の真相を、また友人をも、敵をも、真に知り得るのでありましょう。
「長崎あたりに来ているロシア人は、ポケットに、もはや幾何しかの金がなくても、それを憂えずに、人生について論議している……」と、いうような話をきいたことがある。その時も、私は、感激を覚えたのです。
何となく私には、幽暗なロシア――ガルシンを産み、ステプニヤックを産み、ゴルキイの産まれた怖ろしいような、なつかしいような、神秘的な土地――を、この話によって思い出さずにはいられなかったからです。
芸術は人生のために、その存在の意義があり、人生は、即ち民衆の利福を措いて、その完全な姿を考えることができない。所詮、美は、正しいことであり、正義に対する感激より、さらに至高の芸術はないと信じたのは、その頃のことでありました。
文壇というものがあって、そこに於て取扱われる問題は、何なりとも、私は、それに係わらず、自己の思念を抂げず、広い社会に向って、呼びかける――それを直に芸術ときめて来たのです。
現在芸術に於て取扱われているもの、一つとして人生のためならざるはなしと、言うものがあるでしょう。