Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
はなのさくまえ
花の咲く前
小川 未明
Lesen Sie 花の咲く前 (はなのさくまえ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.442 Zeichen · 13 Bildschirme
五
ジャックは、いったことがわかるのか、幸吉の涙にぬれた顔を舌でぺろぺろとなめています。
遠くで、ほかの犬のなき声がしました。すると、ジャックは、急に幸吉を振り捨て、あちらへ走っていってしまいました。
五
がんこの叔父さんが、たいそう機嫌がよくジャックの頭をなでています。そのそばに紫色の長いたもとの着物をきたみつ子さんが立って、見て笑っていました。あちらで、拍子木の音がすると、年ちゃんや、正ちゃんが、
「紙芝居のおじさんがきたよ。」と、駆け出していきました。
幸吉は、自分もいこうかと思ったとき、ふいにガタンと体が揺れたので、眠りから覚めたのです。彼は、田舎行きの汽車に乗って、夢を見ていたのでした。
昨夜、叔父さんが、荷物を持って、停車場まで送ってくれました。夜が明けると、汽車は、広々とした平野の中を走っていました。車中には、眠そうな顔をした男や女が乗っていました。窓から外を見ると、あたりの田圃や、雑木林は、まだ冬枯れのしたままであって、すこしも春の気分が漂っていなかったのです。山々には、雪が真っ白に光っていました。汽車は、だんだんその山の方に近づいていきました。