Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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はなふぶき

花吹雪

太宰 治

Lesen Sie 花吹雪 (はなふぶき) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.945 Zeichen · 33 Bildschirme

Aozora Bunko

生き残った妻子は、ふびんなれども致し方なし。然れども今は、戦死の他の死はゆるされぬ。故に怺えて生きて居るなり。この命、今はなんとかしてお国の役に立ちたし。この一箇条、敢えて剣聖にゆずらじと思うものの、また考えてみると、死にたくない命をも捨てなければならぬところに尊さがあるので、なんでもかんでも死にたくて、うろうろ死場所を捜し廻っているのは自分勝手のわがままで、ああ、この一箇条もやっぱり駄目なり。

十七、老後の財宝所領に心掛けるどころか、目前の日々の暮しに肝胆を砕いている有様で苦笑の他は無いが、けれども、老後あるいは私の死後、家族の困らぬ程度の財産は、あったほうがよいとひそかに思っている。けれども、財産を遺すなどは私にとって奇蹟に近い。財産は無くとも、仕事が残っておれば、なんとかなるんじゃないかしら、などと甘い、あどけない空想をしているんだから之も落第。

十八、苦しい時の神だのみさ。もっとも一生くるしいかも知れないのだから、一生、神仏を忘れないとしても、それだって神仏を頼むほうだ。剣聖の心境に背馳すること千万なり。

十九、恥ずかしながらわが敵は、廚房に在り。