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Japanische Klassiker mit Furigana

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はながたみといわくらむら

花筐と岩倉村

上村 松園

Lesen Sie 花筐と岩倉村 (はながたみといわくらむら) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.126 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

その姿を離れたところで眺めていると、実に堂々たるものである。天晴れの棋士ぶりだが、そばに寄って覗き込んでみると、王将が斜めに飛んで敵の飛車を奪ったり、桂馬が敵駒を三つも四つも越えて敵地深く飛び入って、敵の王将を殺して平気である。

王将が殺されても、彼らの将棋は終らないのである。見ていると、実に無軌道な約束を破った将棋なのであるが、彼らには、その将棋に泉の如き感興があとからあとからと湧くのを覚えるらしい。朝から晩――いや、そのあくる日もまたあくる日も、何やらわけのわからない駒を入り乱れさして、それでいて飽くところを知らないのである。

如何にも面白そうであった。最初、

(無茶苦茶にやっているのであろう)

と、思ったが、毎日そのようなことをくり返しているのを観ているうちに、

(事によると、彼らだけに通じる将棋の約束があるのではなかろうか?)

とさえ思われるのであった。どうも、そのような気がしてならない。

とすると、狂人の棋法のほうがすぐれているのではなかろうか? と思えるのであった。定まった約束の下に駒を進めるよりも、自由奔放に、自分の思ったところへ駒を飛ばし、王が取られようが、味方の軍が全滅しようが、何ら頓着なしに駒を戦わし、一局に朝から晩まで費やし、自由の作戦で敵の駒を取ったり取り返されたりする……彼らにとって