Japanische Klassiker mit Furigana
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ちゃのほん
茶の本
岡倉 由三郎
Lesen Sie 茶の本 (ちゃのほん) von 岡倉 由三郎 (おかくらよしさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.279 Zeichen · 7 Bildschirme
その会心の笑みともいうべきものを、旅情の慰安に筆にしようとした兄のボストンの居室の机の上にはきっと一冊の『茶経』が開かれていたに違いない。座右にはまだ類似の書物が二三冊あったかもしれぬが、たぶんはかつて読んだり耳にした事のおぼろげな記憶をたどって、点茶、生花、およびそれらが教えるくさぐさの文学芸術の精髄のことどもを、それからそれへと書きもて行った結果が『ザ・ブック・オヴ・ティー』の一巻で、これが本の形で生前に兄が公にした最後のものである。そしてそれが兄の筆から出た英文の著作の中では、未単行の『白狐』を除いては、いちばん永久性に富んだ心にくい作品である。『東邦の理想』に対しては議論の余地が史実そのほかの点からあるいは出る余地もあろう。『日本の目ざめ』はその扱う事がらの性質上、現実味の薄らぐおそれが無いでもない。しかしこの『茶の本』は人心の機微に立脚した文字で長くその馨を世に残すにたる檀香とも言うべきもの。それがドイツ語にもフランス語にも訳されて広く欧米人に、出版後半世紀ならんとする今も、かなり広く読まれるのもけだしこのためにほかならぬ。
そうした本邦人の著作を、外国の文字でつづられてあるというゆえをもって、自国の者がその存在をさえ知らずにいることを遺憾に思って、洋々塾の村岡博氏が、原文の一字一句をもゆるがせ