Japanische Klassiker mit Furigana
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くさはらのゆめ
草原の夢
小川 未明
Lesen Sie 草原の夢 (くさはらのゆめ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.095 Zeichen · 9 Bildschirme
「堅い土に生えている、おんばこの茎が強いんだよ。」と、正ちゃんは、大きな発見をしたように叫びました。
「そうだよ。人間だって同じいじゃないか……。」と、善ちゃんは、いいました。
私は、「はたして、そうだろうか?」と、疑わざるを得なかったのです。なぜなら、孝ちゃんの家は、お父さんがないのに、また姉さんが病気で、一家は不自由をしつづけている。それだのに、孝ちゃんだって、けっして、強そうに、見えなかったからです。
「例外があるさ。貧乏人のほうが、金持ちより、病気でたくさん死ぬんだというよ。」
「そうかい。かわいそうだな。」
みんなは、思い思いに、心の中でなにをか空想したのであります。
このとき、行商に歩く、三ちゃんのおばさんが、町からの帰りとみえて、大きな荷を負って、原を通りかかりましたが、三人が、おんばこで相撲を取っているのを見ると、にっこり笑って立ち止まりました。
このおばさんは、村での物知りでありました。よく、世間を歩くからでありましょうが、どうして、こんなにいろいろのことを知っているかと思われるほど、いろいろの話を知っていました。なんの病気には、なんの草の根を煎じて飲めばなおるとか、どういう顔つきの人は、どういう運命をもって、生まれてきたとかいうようなことまで知っていました。